いろいろなメディアで紹介され、肩こりや腰痛の改善が期待できる筋膜リリース。凝り固まっているポイントになっている筋膜を引きはがすことで血流が促進され、こりや痛みの軽減が期待できます。
また、関節の可動域を拡大して競技パフォーマンスをあげる効果も期待できるとして、多くのアスリートも取り入れているほどです。
そもそも筋膜とは
筋膜とは筋肉を包んでいる膜のこと。第2の骨格といわれるほど身体にとって重要なものです。
たとえば、鶏肉のモモ肉を思い浮かべてみるとわかりやすいのですが、鶏皮をめくると皮と肉の間に薄い半透明の膜があります。これが筋外膜で、人の場合も同じです。
筋膜は浅筋膜、深筋膜、筋外膜、筋周膜、筋内膜と連続した層となっており、お互いが滑り合うように動きます。
筋膜には筋肉を保護する作用や血管、神経、リンパ管を支えて通過させる機能があります。
筋膜は柔らかい組織なのでからまったり、くっついたりしやすい特徴があるため、コリや痛みを招いてしまうというわけです。
筋膜リリースとは
リリースとは「制限を解除する」「解きほぐす」という意味を持ちます。
筋肉をスムーズに動かすには、筋膜の滑りが必要です。つまり筋膜リリースとはからまったり、くっついてしまったりした筋膜を解きほぐすことを目的としています。
ストレッチのように一定の方向に伸ばすのではなく、筋膜をさまざまな方向に解きほぐしていきます。
筋膜リリースの効果
ストレッチやマッサージでも取れないこりや痛みは、筋膜が原因となっている可能性があります。
いつも同じ腕でバッグを持ったり、同じ足を上に組んだりしていると筋肉は緊張し、筋膜はくっついていきますが、くっついてしまった筋膜は、やがてトリガーポイントといわれるこりや痛みの元となる部分です。
このトリガーポイントにアプローチすることで、くっついていた筋膜を元に戻し、こりや痛みを改善する効果があります。
また、筋膜リリースを行うことで本来あるべき位置に骨や内蔵が戻り血流もよくなるため、体の不調が軽減・改善される効果も。
筋膜リリースのコツ
自分の身体の固くなっている部分や伸びにくくなっている部分を、ゆっくりと呼吸しながら行います。
自分の手を使って押す際は点ではなく面でとらえて圧をかけることを意識してください。ツボ押しのように痛いくらい強く推すのはNGです。
フォームローラーを使う場合、身体の重みで当てた場所を圧迫しつつ、前後左右に動かしながら解きほぐすように伸ばしていきます。
1分を目安に行うようにしましょう。